2013年3月2日土曜日

業務改善のカンどころ ~すべてをIT化しない~


業務改善コンサルタントの光本です。

私が「それはIT化しない方が良いですよ」というとお客様は、怪訝そうな顔をされます。

ITを活用すれば、どんな業務でもいくらか効率化されたり、質が高まったりしますが、特に、中堅中小企業は、実際にそうすべきかどうかについて、自社の事業の特性、お客様との関係、現場社員の状況をしっかり考慮に入れ、慎重に判断することも必要と考えています。

そう考える最も大きな理由は、IT化によって業務の柔軟性を失い、次第に提供しているサービスの良い部分がなくなり、顧客満足を低下させていったという事例をこれまで結構見てきたからです。

中堅中小企業は、顧客の要望に対してスピーディーに小回りを利かせ、柔軟に対応できることを一つの大きな強みとしていることが多いのですが、これを認識せずに型どおりのITを導入してしまい、一見効率化できたように見えて、実は大事な強みも一緒に失っていたということが起こっていました。

では、その小回りの利いていた業務を小回りが利くようにITへ実装すれば良いかというと、これはこれで費用がかさんでしまい、そもそも費用対効果として合わないということになりがちです。

であれば、人手で臨機応変に作業することが顧客満足度を高めることに大いに寄与しているのなら無理にそこはIT化せず、その業務を標準化してIT化すべき時期がくるまでは、当面、そのままにしておくということも必要なのではと思います。

ただし、ITが業務改善に非常に有効でインパクトのある武器となることには変わりありません。
前述のことを踏まえながら、今自社でIT化すべき業務や情報を絞り込み、そして優先順位をつけ、着実に業務改善に取り組んでいきましょう。


<お知らせ>

働くDB導入事例



これまで弊社支援のもと、働くDBを導入・活用してこられたお客様の事例をご紹介します。

事例をご覧いただくことで働くDBでどんなことができるのか。どれくらいでできるのかをイメージしていただければと思います。

事例に関するご質問などもお気軽にお問合せください。

0 件のコメント:

コメントを投稿